INTERVIEW

友愛医療センター様|ER立ち上げから5年。沖縄南部の救急医療を守るべく、クラウドファンディングで実現した友愛ERの夢(後編)

社会医療法人友愛会 友愛医療センター

  • 200〜399床

  • 物品購入

  • 民間

2025/03/07 07:11

「ファンの獲得」を目標に掲げた友愛医療センター様のクラウドファンディング。2024年5月13日についにスタート…!

(救急科部長 山内先生の救急に対する想いや、クラウドファンディングに踏み切ったきっかけは、前編をご覧ください)

目次(後編)

多職種のチームでアイディアを出しながら、79日間一丸となって走り抜けた

ーここからは、実際のクラウドファンディングプロジェクトがどうだったかについてもぜひ教えてください。

はい。具体的な金額としては、車両と搭載する医療機器の導入に必要な費用は4,000万円と見積もり、そのうち半分の2,000万円をクラウドファンディングで調達することにしました。期間としては、2024年5月13日から79日間に亘って支援を募集しました。

(クラウドファンディングプロジェクトページより)

クラウドファンディングプロジェクトページより)

ー友愛医療センター様のクラウドファンディングは、チームワークの賜物と感じていますが、どのようなチームで臨んだのでしょうか?

そう言っていただけて嬉しいです!高規格救急車導入プロジェクトのチームは、医師や看護師やコメディカル、事務職員などの多職種で構成し、総勢30名以上が参加していました。その中で、クラウドファンディングチームとして特に13名が中心的なメンバーとなり、LINEグループを活用し、昼夜を問わず、緊密に連絡を取り合いながら進めていきました。

メンバー以外にもクラウドファンディングの活動を手伝いたいと申し出てくれた職員もおり、みんなで79日間走り抜けることができました。


ーたくさんのメンバーの方が関わっていらっしゃったのですね!チームをまとめるために工夫したこともぜひ教えてください。

職種や勤務時間もバラバラでなかなか一同に顔を合わせることができないため、やはりLINEでの密な連絡、情報共有と、READYFORさんとの定期的なミーティングがキーだったと思います。

あとは、それぞれの得意分野を活かして動いてもらったのも良かったのかもしれません。日頃の病院広報や地域連携、個人的なつながりなどで人脈が豊富なメンバーにも院外での宣伝活動をメインに頑張ってもらったり、センスが良い師長には見栄えの良い院内掲示板の作成を頑張ってもらったり、人と直接接するのが好きなスタッフは院外イベントで活躍してもらったり。

慣れないことやあまりしたくないことをしてもらうのではなく、楽しみながら自分がやれることをやってもらうように役割をお願いしたことが、最後まで走り抜けられた秘訣かもしれません。

ークラウドファンディング期間中は、どのような活動をされましたか?

プロジェクトの責任者である私自身は、メディアへの出演を通じた情報発信はもちろん、団体や企業、市役所などを訪問。それから休日には、近くのショッピングモールのドクターカー紹介イベントで寄付のお願いをしたり、クラウドファンディングプロジェクトページの活動報告の作成もしました。

そのほか、チーム全体としても、

・ウェブサイトやSNSを使って情報を拡散

・病院を訪れる患者さん・職員向けに、掲示板を通じて院内広報

・職員向けの院内ウェブサイトを通じて呼びかけ

など、資金調達と同時に私たちの取り組みを社会の方々に知っていただくために、本当に様々な取り組みを行いました。

(様々な場所で発信をされる様子)

(様々な場所で発信をされる様子)

ずばり、プロジェクト成功の秘訣とは?

ー様々な施策と支援者様への誠実なコミュニケーションによって、目標金額を上回る2300万円以上の資金調達に成功されました。支援募集を終えてみて、「ファン獲得」という目標は達成できたと感じておられますか?

いただいたご支援を振り返ってみると、100万円以上の大口の支援が大きく寄与してくれたのは間違いありませんが、支援者数では、10,000円以下の小口の寄付が8割以上と多く、個人の支援者様が多かったことと感じています、また、支援者地域を見ると約76%は沖縄県内からの寄付でした。

県内に住む個人の方から多くのご支援をいただいたという点からも、「私たちの活動を長く応援してくださるファンを獲得する」という目標も達成できたと考えています。

(クラウドファンディング期間中の様子(報告書より))

(クラウドファンディング期間中の様子(報告書より))

ーファン獲得が叶ったこととても嬉しいです!ずばり、クラウドファンディングの成功秘訣はなんでしょうか?

大きく3つあると思っています。いずれもプロジェクトを推進していく中でこだわった点です。

まずは「支援者様を知り、支援者様個人を尊重した対応をする」ということ。プロジェクトページの中にある支援者リストのメモ欄*をフル活用して、支援者様に関する情報を把握し、人となりや関係性を踏まえて、いただいた応援メッセージに返信したり、時には、直接支援者さんに感謝を伝えることもありました。

(*READYFORでのクラウドファンディングページの機能の1つ)

2つ目は「支援の見える化」です。支援者様が当院の患者さんであった場合には、その主治医や関係者の方へも、患者さんからの感謝のメッセージをお送りしました。

病院スタッフ全体に対して、この取り組みが救急科だけのものでなく、病院全体に関わる取り組みだと理解していただくこと、そして日頃の先生方や職員の行いが皆様からの感謝や応援に繋がるのだということを、他の診療科の先生方や病院スタッフにも感じていただけたと思います。

最後は「チームメンバーへの労わり」です。長丁場で疲れが溜まってきますので、メンバーを讃えあい、時には労わりの言葉をかけて、最後までみんなで走り抜けることができるように、チームの雰囲気作りにも配慮しました。

ー山内先生のリーダーシップも成功の1つの鍵だったのではと感じています。

ありがとうございます。このプロジェクトを通して、仕事に対するモチベーション、地域の皆さんに対する「責任感」や「自覚」に繋がりましたし、院内の職員同士の結びつきが強まったと感じています。今までコロナ禍など大変なこともたくさんありましたが、これまで地域の為に頑張ってきた私たちへの、最高のご褒美になりました。

これは、2,000万円を達成した時に、チームみんなで撮った写真なのですが、なによりも、このみんなの笑顔こそ、私たちがこのクラウドファンディングで得た、お金では買えない最高の宝物になったと思います。

想いの詰まったドクターカー。今後の展望とは?

ー ドクターカーも納車され、2024年11月にはお披露目会もありましたね!すでに75件の出動と地域医療の支えになっていますね。

クラウドファンディング終了から約4ヶ月。無事支援者の皆様に、ドクターカーをお披露目することができてほっとしました。お披露目会には来賓の方も含め30名ほどが現地参加、オンラインでご視聴いただいた方もいらっしゃり、直接お礼の言葉をお伝えできる機会となりました。

そこでもお伝えしましたが、9月の試験運用開始から約2ヶ月間の搬送実績は下り搬送37件、上り搬送37件となっております。

クラウドファンディングで支援いただいた皆様のお力で、すでにたくさんの大切な命が救われ、これからも救われ続けていく未来への架け橋となっています。

(お披露目会の様子(報告書より))

(お披露目会の様子(報告書より))

ー「より安心して暮らせる、より安心して訪れることのできる沖縄へ」という目標に一歩近づいたのではないでしょうか。今後の展望もぜひ教えてください

この救急車型ドクターカーの導入を弾みにして、今後も

・グローバルスタンダードの救急医療を提供して救急患者の受け皿としての当院の役割を果たす

・地域の各医療機関との連携体制をさらに強化する

・それぞれの医療機関の役割に応じた医療資源を有効活用する

・災害発生時にはDMATカーとして、被災者の方々に医療を提供する使命を果たす

このような取り組みを進め、病院全体で目標を達成していきたいと思います。

ー胸の熱くなるお話をお聞かせいただきありがとうございました。今後のご活躍も応援しております!

※本記事は、2024年9月にREADYFORとウィーメックス株式会社が共催した「急性期医療の新戦略。人材・資金課題へのアプローチとは?」でのご講演や山内先生へのインタビュー、お披露目会イベント、友愛医療センター様の広報誌を元にしております。


友愛医療センター様のご講演のアーカイブ申し込みはこちら


https://cfevent.readyfor.jp/medical/202409/archive

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