NPO法人くすのき様|成功するクラウドファンディングで大切なのは、「最初の一歩」と、「地道な信頼関係構築」
2025/02/28

NPO法人くすのき様は2019年から毎年クラウドファンディングを実施され、毎月寄付を集める継続寄付サービスも併用しながら、運営費や医療費を集められています。
支援者様に継続的に寄付いただくための工夫などを、代表の那須様と理事の須藤様のお二人に伺いました。
実施されたクラウドファンディング・継続寄付プロジェクト
2022年2月 保護猫の医療費にご支援を。伊豆山現在もレスキュー中!
目次
ーまずは、団体の概要なども含めて自己紹介をお願いいたします。
那須 NPO法人くすのき代表の那須美香と申します。静岡県熱海市を拠点に個人で2004年に団体を立ち上げ、今年で21年目になります。当時あまりにも野良猫が多くて、なんとかしなければという危機感を持ったのが団体の活動のはじまりです。ブリーダー崩壊や、多頭飼育現場崩壊など様々な理由により行き場を失くした猫たちを保護・ケアし、幸せな第二の暮らしを送ることができるよう譲渡活動を行っています。2021年に法人化し、NPO法人となりました。
須藤 団体内でSNSとクラウドファンディングの担当をしております、須藤雅美と申します。10年ほど前から活動に参加しております。よろしくお願いいたします。
ー2019年に医療費や運営費を集めるプロジェクトを実施頂いたのを皮切りに、複数回プロジェクトを実施頂いていますが、まずは、なぜ弊社を選んでいただいたのかお話しいただけますか。
那須 以前より、色々な人からクラウドファンディングをやってみてはどうかと話をもらっていたのですが、正直人手が足りずに取り組めずにいました。
2000年に猫カフェをオープンしたタイミングで、スタッフも集まってきて、いまなら挑戦できるのではないかということで、まずREADYFORさんに相談させて頂きました。初めて挑戦した時の担当キュレーターさんがすごく頑張って支えてくれて、印象がとてもよかったんです。目標達成できたこともあって、また次につながりました。
ーありがとうございます。お店をオープンするタイミングで、というのもプロジェクト成功につながる要素だったんでしょうか。
那須 そうですね。タイミングもとてもよかったと思います。支援者さんからみると、我々のような保護団体が、具体的に何をしているのか活動がよく見えないという部分はあると思います。その点、ちょうどカフェという拠点ができて、活動をオープンにできたというのは確かに大きかったと思います。
ー活動やお店の認知を広めたいタイミングで、スタッフさんも入り、プロジェクトも実施することができてと、すべてがうまくかみ合ったのですね。そこからこれまで、8回のプロジェクトをご実施頂きましたが、その中で感じた魅力やメリット、あるいは課題があれば教えていただけますか。
那須 保護活動にはたくさんのお金がかかるので、同様の活動をされている団体さんはみな資金面で苦労が多いと思います。資金を都度細かく集めるというのもとても大変なことなので、半年分・1年分に相当するぐらいのまとまった額を一度に集めることができるというのが、クラウドファンディングに挑戦する1番のメリットだと思います。
須藤 あとは、やはりコアな支援者さんたちと出会える、つながることができるということですね。普段の活動だけでは、どうしても自分たちの活動エリアの中だけの限られた支援者さんとしか出会えない。でも、クラウドファンディングに挑戦することで全国に支援者さんの輪を広げることができる。たくさんの方に活動を知ってもらえて、猫たちの応援をしてもらえるというのは大きな魅力です。
ークラウドファンディングをきっかけにSNSのフォロワーさんも増えたそうですね。
須藤 はい。SNSを通じて、フォロワーさんとのやり取りが密になってきたという印象があります。クラウドファンディングに挑戦している時には「応援しています!」「頑張ってください!」などのメッセージやコメントを頂くことも多くなりました。
コメントが増えると、やはり目に見えて私たちの活動を応援してくれている人が増えていることを実感できて熱いものがこみ上げてきます。挑戦を重ねるごとに、発信も強化していることもあって、着実に増えているのもありがたいところです。

「くすのき」21年のあゆみ
ーくすのき様の中で、クラウドファンディングはどんな位置づけにあるのでしょうか。
那須 具合の悪い子を優先的に保護しているので、年間700万円ぐらいの医療費がかかっています。自分たちだけで捻出をするのは非常に難しいので、医療費を募らせて頂くことが多いですね。運営資金調達の重要な柱というか、私たちにとっては「なくてはならないもの」になっています。
須藤 社会の高齢化が進む中で飼い主さんたちも高齢化し、急逝されたり施設に入所されて飼いきれなくなった猫たちの引き取り依頼も急増しています。猫たちも飼い主さんとともに年を重ねて高齢化して、医療的ケアを必要とする子が多く、医療費が嵩み続けています。クラウドファンディングというプラットフォームがあることで、想いのある皆さんに呼びかけをし、支援を受けて助けることのできるいのちがある。本当に大切な場所です。
ーこれまで何度か挑戦されてみて、今後もっとこうしたいというような展望があれば教えてください。
須藤 他団体さんから、定期的に時期を決めて実施していると、支援者さんの方から「今年はまだやらないの?」なんて声をかけられるというお話を聞いたことがあるんです。そういう感じで私たちもコアな支援者さんたちとつながりをもっと持てたらいいな、と思っています。支援者さんたちの方から求められるというか、たくさんの人に常に応援してもらえる団体になりたいです。

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ー1回きりの関係で終わらないような関係作りを意識されているかと思いますが、継続的に寄付を集めるにあたって、どんな工夫をされていますか。
須藤 クラウドファンディングのページ内でこまめに活動報告や取り組みを投稿することですね。SNSなどでも発信はしているのですが、活動報告の方が支援者さんたちにより近いところで私たちの活動を知っていただけるので。支援者さんたちと近い距離感を築く工夫・努力は心がけています。
ー活動報告を更新すると、1度支援された方には必ず通知が都度いくようになっているので、支援者さんとのコミュニケーションに活用して頂けるいいツールになると思います
須藤 そうですね。あとは、長い期間応援くださる方にとってリターンもマンネリにならないように工夫をしています。例えば、当団体の施設にいる保護猫たちの紹介カレンダーを作るという取り組みもしています。毎月1頭の猫を取り上げて性格や状況を書いたキャプションとともに写真をのせて紹介をする。SNSではそういう発信はしないので、本当に支援者さん向けのコアな情報発信です。
まだ試験的な取り組みなのですが、毎月必ずメッセージやコメントをくださる方もいて。やりとりの機会が増えてきているのが嬉しいですね。
ーいろいろな工夫が実を結ばれているのですね。一方で、たびたび支援をお願いする難しさもあると思うのですが、コミュニケーション上でほかにも工夫されていることはありますか?
那須 私たちに限らず、支援をお願いするというのはみなさん言いづらい部分が少なからずあると思います。だからこそ、こういうイベントのような場があると言いやすくなると思います。
須藤 年に1回とか機会を作ってその時に大きく集めさせていただくのもひとつかなと。あとは、内容が切実で本当に支援が必要ということが伝われば絶対に理解してご支援くださる方もいるので、短くても伝わる文章でまめに状況の発信をする。そして、プロジェクトがスタートしたらまた、こまめに活動報告などで支援者さんともコミュニケーションをとるということが大切かな、と思っています。
ーこまめに活動報告などされることで信頼関係が強固になって支援者さんがずっとついていっていると感じていますが、信頼関係構築の秘訣があれば教えてください。
須藤 発信内容を練るなど、なかなか一人では難しいこともたくさんあるので、そこは担当のキュレーターさんたちにかなり助けられています。コンサルティングプラン*1だと、全体を見渡して、私たちの気づかないところに対して冷静な目でアドバイスやフォローをたくさん頂けて、ナビゲートしてもらえるのがとてもありがたいですね。
ー最後に、クラウドファンディングに挑戦したいと思っている方へメッセージをお願いいたします。
那須 まずはやってみることだと思います。1回やってみるとわかるので、2回目はその経験を生かしたらいいと思います。
須藤 1回支援してくださった方が、継続寄付に回ってくださったり、継続寄付をしつつ、また新しいプロジェクトが立ち上がったらそちらも応援下ったりと、色々な方との出会いがあります。考えすぎてしまってなかなか1歩を踏み出せないという方もいらっしゃると思いますが、挑戦したいという想いがあるなら、まずは是非1度思い切って挑戦してみて頂きたいです。
*1 READYFORのコンサルティングプランでは、いきもの部門の専任担当者(キュレーター)が、目標金額の達成に向けてページやリターンの設計、発信の仕方など資金調達のための伴走サポートをいたします。コンサルティングプランの詳細は以下サイトをご参照ください。https://cf.readyfor.jp/proposals?topbutton=#plan
※本記事は2025年2月にREADYFORが主催した「いきもの・動物愛護に特化!クラウドファンディング連続セミナー 第3回 〜保護活動への継続的な支援を実現するコミュニケーション方法〜」の内容を元にしております。Lien〜りあん〜様|誰にも「助けて」と言えなかった。保護犬猫施設りあんが2度のクラウドファンディングで約1,700万円を集めるまで
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